バウアーが二軍戦で調整登板、最速155キロで4回無失点|来日後の活動や登板まとめ

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時事通信

2023年3月14日、開幕を2週間後に控えた日本球界に激震が走った。横浜DeNAベイスターズがトレバー・バウアーと契約を結んだことを発表したのだ。2020年サイ・ヤング賞右腕のバウアーは1月にロサンゼルス・ドジャースを退団し、所属先がない中でのニュースだった。

1998年以来のリーグ優勝、日本一を目指すDeNAにとって、これ以上ない大型補強となった。この記事では、バウアーが来日してからの活動や、ファーム、一軍での登板などをまとめる。

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6月20日:ヤクルトとの二軍戦に調整登板、最速155キロで4回無失点

バッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた東京ヤクルトスワローズとのイースタン・リーグに登板。前回から中5日での調整登板で、4回60球を投げて2安打無失点、3奪三振、1四球、1死球という内容だった。ストレートの最速は155キロを計測した。

バウアーは初回、先頭への初球がすっぽ抜けて死球を与えるも、後続を打ち取り無失点で切り抜ける。2回は三者凡退に抑え、3回、4回は安打を許しながらも無失点に抑えて降板した。

<今季のファーム成績>
5試合(26回) 1勝0敗 30奪三振 防御率1.73

6月14日:日本ハム戦で来日初完投、中4日で3連勝

横浜スタジアムで行われた北海道日本ハムファイターズ戦との交流戦に登板。前回から中4日の登板で、9回113球を投げて3安打1失点、12奪三振で4勝目を挙げた。

1回には安打、2回には四球で走者を許したものの、後続を打ち取り無失点で切り抜ける。すると3回から6回まで三者凡退に抑える快投を披露。7回二死から万波中正にソロ本塁打を浴びたが、9回までその1点のみで投げ抜き、今季4勝目を来日初完投勝利で飾った。

<今季成績>
7試合(45回) 4勝2敗 56奪三振 防御率4.00

6月9日:オリックス戦で好投し自身2連勝

京セラドーム大阪で行われたオリックス・バファローズとの交流戦に先発。前回登板から中5日で迎えた試合で、7回108球を投げて5安打2失点(自責1)、9奪三振の好投で3勝目を挙げた。

初回は無失点に抑えたバウアーだったが、2回二死二塁からサイン違いによるパスボールの間に、二塁走者の中川圭太が一気に生還。1-1の4回には頓宮裕真に一発を浴びて勝ち越しを許してしまう。しかしその後は無失点に抑えると、6回に味方打線が逆転して勝利投手となった。

<今季成績>
6試合(36回) 3勝2敗 44奪三振 防御率4.75

6月3日:西武戦で来日最長となる8回を投げて2勝目

横浜スタジアムで行われた埼玉西武ライオンズとの交流戦に先発。前回登板から中6日で迎えたこの試合は、8回109球を投げて3安打2失点、10奪三振の好投で2勝目を手にした。

バウアーは初回、連続四球で無死一、二塁のピンチを迎えたが、自らの牽制などで無失点で切り抜ける。1点リードの4回には外崎修汰に一発を浴びるも勝ち越しは許さず。5回に味方打線が援護点を奪うと、5回から7回まで無安打に抑える好投。8回に代打・平沼翔太に一発を許すも、後続を抑えて来日最長となる8回を投げ抜いた。

<今季成績>
5試合(29回) 2勝2敗 35奪三振 防御率5.59

5月27日:中日戦で6回2失点7奪三振、最速159キロを計測

バンテリンドームナゴヤで行われた中日ドラゴンズ戦に先発。ロッテとの二軍戦から中5日での登板となったこの日は、6回90球を投げて7安打2失点、7奪三振の好投で勝ち負けはつかなかった。ストレートは来日後最速となる159キロを計測した。

バウアーは2点の援護をもらった初回、細川成也に一発を浴びるも、その後は追加点を許さず。4回、5回は走者を背負いながらも要所を締める投球を見せた。6回には細川にこの日2本目の本塁打を浴び、さらに連打でピンチを招くも、勝ち越しは許さなかった。

<今季成績>
4試合(21回) 1勝2敗 25奪三振 防御率6.86

5月21日:ロッテとの二軍戦で6回1失点10奪三振

ロッテ浦和球場で行われたイースタン・リーグの千葉ロッテマリーンズ戦に、中4日で登板。初回先頭の山本大斗にいきなりソロ本塁打を浴び、さらに後続にもヒットを許したが最少失点に抑える。

その後も安打は許しながらも得点は許さず、6回には3つのアウトを全て三振で奪ってみせた。この日は6回97球を投げて8安打1失点10奪三振という内容で勝利投手となった。

<今季のファーム成績>
4試合(22回) 1勝0敗 27奪三振 防御率2.05

関連記事:【2023年版】プロ野球ファーム(2軍)公式戦の視聴方法

5月16日:広島打線に2回7失点と打ち込まれ2連敗

横浜スタジアムで行われた広島東洋カープ戦に中6日で登板。初回一死から3連続二塁打で先制を許し、さらに西川龍馬には一発を浴びて4失点。2回も野選や連打で3失点を喫し、この回限りで降板となった。

この日は2回69球を投げて8安打7失点1奪三振で2敗目を喫した。

<今季成績>
3試合(15回) 1勝2敗 18奪三振 防御率8.40

5月9日:新潟での巨人戦は3本塁打を浴び来日初黒星

HARD OFF ECOスタジアム新潟で行われた読売ジャイアンツ戦に中5日で登板。初回は無失点の立ち上がりを見せたが、岡本和真に一発を浴びると、その後も大城卓三、門脇誠にも一発を浴びて大量失点。

6回103球を投げて11安打7失点(自責6)で敗戦投手となった。8三振を奪ったものの、3本塁打を浴びるなど試合を作ることができなかった。

<今季成績>
2試合(13回) 1勝1敗 17奪三振 防御率4.85

5月3日:横浜スタジアムの広島戦でNPBデビュー

GW後半初日の5月3日(水)、バウアーはホームの広島カープ戦で待望のNPBデビューを迎える。

広島打線を相手に初回を9球で三者凡退に打ち取り、2回にシンシナティ・レッズ時代にチームメイトだったマット・デビッドソンに先制ホームランを許すも、その後は無失点。7回98球7安打1失点と好投し、チームを4対1の勝利に導いた。

<今季成績>
1試合(7回) 1勝0敗 9奪三振 防御率1.29

5月2日:バウアーの奪三振パフォーマンスが波紋…球団が異例の声明

5月1日、DeNAは球団公式ツイッターを通じ、バウアーの奪三振時に刀を振り下ろすようなパフォーマンスをするようファンに呼びかけた。これに対し、チームメイトの山崎康晃が「ノーリスペクト」だと意見したことで、米『FOX Sports』が「チームメイトの山崎康晃がバウアーのパフォーマンスに不快感」と報じるなど、海外メディアを中心にバウアーの周辺に不和があるとの憶測が広がった。

そこで球団は、翌2日にバウアーと山崎が話し合いを行ったことを報告。バウアーは日本の文化に対して不適切にならないように球団と話し合ってこのパフォーマンスを考案したと説明し、山崎の発信をネガティブに切り取った海外メディアに対しては「非常に残念に思っています」とした。

山崎もツイッターを更新し、「バウアーと話して、しっかり気持ちを伝える事が出来ました」と、バウアーとわだかまりがないことを伝えた。

4月30日:三浦大輔監督が5月3日のデビュー登板を予告

DeNAの三浦大輔監督が、5月3日に横浜スタジアムで行われる広島東洋カープ戦で、バウアーが一軍登板することを明かした(『カナロコ』より)。

4月28日:ファーム3戦目

横須賀スタジアムで行われたイースタン・リーグの千葉ロッテマリーンズ戦に登板。先発して7回93球を投げて8安打4失点(自責3)9奪三振の内容だった。ストレートの最速は152キロを計測した。2戦続けて松尾汐恩とバッテリーを組んだ。

この試合で初めて打席にも立ち、2打席で2三振だった。

4月22日:ファーム2戦目

バッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われたイースタン・リーグの東北楽天ゴールデンイーグルス戦に登板。先発して6回途中77球を投げて2安打1失点2奪三振の内容だった。ストレートの最速は149キロだった。高卒ルーキーの松尾汐恩とバッテリーを組んだ。

4月16日:ファームで初登板

横須賀スタジアムで行われたイースタン・リーグの埼玉西武ライオンズ戦で来日初登板。先発して4回53球を投げて4安打無失点5奪三振の好投を見せた。ストレートの最速は154キロを計測した。高卒5年目の益子京右とバッテリーを組んだ。

球場には多くのファンが詰めかけ、開門前からファンが長蛇の列を作った。

関連記事:プロ野球ファーム(2軍)公式戦の日程・中継予定(テレビ放送・ネット配信)

4月12日:初のライブBPに登板

来日後、初となる実戦形式での打撃練習に登板。梶原昂希、大橋武尊、益子京右を相手に合計43球を投げ、最速151キロを計測した。育成ルーキーの上甲凌大とバッテリーを組んだ(スポニチアネックスより)。

4月2日:2日連続でサイン会を行う

1日のサイン会を受け、2日連続でのサイン会実施を発表。先着200名の整理券を獲得するため、昼の12時開始のサイン会のために前日21時から並ぶファンも現れた。

4月1日:横須賀スタジアムにて即席のサイン会を行う

自身のTwitterにて横須賀スタジアムでのサイン会を発表。急な発表にもかかわらず、100人以上ファンがサイン会を訪れた。

3月24日:入団会見

横浜市内のホテルにて、入団会見が行われる。

いつかプレイをしたいと思っていた日本に来ることができ、本当に嬉しく思っています。皆様と一緒にシーズンを過ごせることを楽しみにしています。ストレートの平均球速96マイル、200奪三振という個人目標を持ちつつ、一番大切にしたいのはチームの勝利、そして優勝を目指して共に戦いたいと思います。

とコメント(球団公式サイトより)。

会見で公式ファンクラブ「TREVOR BAUER OFFICIAL FANCLUB」の設立を発表した。

3月18日:YouTubeチャンネル「トレバー・バウアー」を設立

DeNA入団の経緯や、自身の活動などについて精力的に発信。

3月14日:DeNAがバウアーとの契約を発表

横浜DeNAベイスターズがバウアーと2023年の選手契約を締結したことを発表。背番号は「96」に決まった。

球団はバウアーのDV問題について精査・確認した上で獲得に問題がないと判断。萩原龍大チーム統括本部本部長が「彼は今罪に問われているわけではない、というのが大きなポイント」と話したことが報道された(中日スポーツより)。

1月13日(現地1月12日):ドジャースを退団

ウェーバーで獲得を希望する球団がなく、ドジャースからFAとなる。

1月7日(現地1月6日):ドジャースからDFAとなる

ロサンゼルス・ドジャースがバウアーのDFAを発表。2021年途中にDVなどの禁止規定違反で324試合(2シーズン)の出場停止処分を受けたが、2022年12月に再審査の結果194試合に短縮。2023年から復帰できることとなっていた。

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神奈川県出身。中学時代は野球部で選手、高校、大学、社会人クラブチームではマネージャーとして野球に携わる。市役所勤務を経て高校野球専門メディアで企画・編集・執筆・翻訳などを担当。フリーライターとして独立し、『スポーティングニュース』『オリンピックチャンネル』『SPAIA』『高校野球ドットコム』などの媒体にコラムやレポート、SEO記事などを寄稿。オフには草野球を楽しんでいる。
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